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3学期
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1年 親思うこころにまさる親ごころ きょうの音ずれ何ときくらん
  子供が親を慕う心持ちよりも、親が子を愛する親心は、どれほどまさったものであろう。死なねばならぬ私の便りを知って故郷の両親は、どんなに悲しむことであろう。
(全集第8巻P418 松陰読本P70)

 

2年 朋友相交わるは 善導をもって忠告するこ と固よりなり
  友達と交わるには、真心をもって、善に導くようにすすめることは、言うまでもないことである。
(全集第3巻P102「講孟餃話」公孫丑下篇第12章)

 

3年 人賢愚ありと雖も各々一二の才能なきはなし湊合して大成する時は必ず全備する所あらん
  人には、それぞれ能力に違いはあるけれども、だれも一つや二つの長所をもっているものである。その長所を伸ばせば、必ず立派な人になれるであろう。
(全集第2巻P168「福堂策」)

 

4年 其の心を尽くす者は 其の性を知るなり 其の性を知れば 即ち天を知る
  人というものは、其の心の奥底までをたどり究めて行けば、その本性の善なることが知れる。その性の善なることを知れば、その性はもと天から受けた所であるから、従って天が善を好むということが知れる。
(全集第3巻P308「講孟餃話」盡心上篇首章)

 

5年 仁とは人なり 人に非ざれば仁なし 禽獣に近き是れなり 必ず仁と人と相合するを待ちて 道というべし
  仁とは、仁を行う所の人のことである。人でなければ、仁徳を行うことはない。禽獣に仁はない。故に、仁徳なければ、人ではない。禽獣に近い人がこれである。それで、仁徳と人の身と相合するとき、道というのである。
(全集第3巻P385「講孟餃話」盡心下篇16章)

 

6年 天地には大徳あり 君父には至恩あり 徳に報ゆるに心をもってし 恩を復すに 身をもってす 此の日再びし難く 此の生復びし難し 此の事を終えざれば 此の身 息まず
  天地には、万事を生々養育するという大きな徳がある。また、主君と父母とには、情愛にみちた恩愛、洪大な有難いご恩がある。天地の大徳と君父のご恩に対しては、心身の全力を尽くしてご恩報じにつとめねばならない。「一日再び晨なり難し」という古人の句があるが、今日の日が暮れると、今日という日は二度と来ないし、この生命も一旦死ぬれば、再びこの世に生まれ出ることはない。よって、前途したような報恩の事を成し遂げるまでは、少しの時間も無駄にせず、勉強でも、一生懸命つとめ励まねばならない。
(全集第2巻P440「丙辰幽室文稿」人に與ふ二編 松陰読本P77)
なかよし 人賢愚ありと雖も各々一二の才能なきはなし湊合して大成する時は必ず全備する所あらん

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